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Copenとの交際術。「慣らし運転」について。
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■「慣らし運転」をご存知?

いま私が乗ってるシティ・カブリオレ。15年モノにもなると、さすがにいろいろダメになります。
ウインカーレバーが折れたり、小さな部品が壊れたり。この間はついに排気管がエンジンの真下から
ズボッと抜け落ちるアクシデントも!そのたびにディーラーさんのお世話になるのですが、決まって
いつも言われるのが、「でもエンジンは調子いいですねぇ」というお言葉。聞けばこの年式になると
一発で始動してヒュンヒュン回るエンジンは珍しいのだそうな。実は私、3代目のオーナーで、
クルマの履歴を調べると、初代にディーラーカーとして長い間使われていたようなのです。
生まれながらにしてプロの手元にあったクルマ、ということは、「慣らし運転」もさぞやキチンと
されたはず。これです、私が特別なメンテなく、ノホホンと乗っていられる秘密は。
その「仕込みのよさ」に頭を下げつつ、新車時気になる「慣らし運転」についてです。
What's 慣らし運転 ?
慣らし運転とは、機械の動くべき部分を滑らかに動くようにする、準備運動の
ようなものです。オイルをくまなく行き渡らせながら、擦れ合う部分を
具合よく擦り減らして摩擦を減らしたり、細かい段差を削り落としたり。
昔は工作精度や冷却性能・オイルの質が悪かったために、慣らしをせずに
いきなり回転を上げて走ると、エンジンが焼け付いてしまったりしたものです。
今のクルマはそのあたり相当改善されてますので「慣らしは不用」という説も
ありますが、あの超精巧なF-1エンジンですら慣らし運転が行われていて、
慣らし運転をすると出力を最大限引き出せるし、トラブルも少ないという話。
一般のエンジンでも、慣らし運転をしないと5~6万kmでパワーが衰えたり、
異音を出したりすることもあるそうです。燃費にも影響するらしいので、2回の
車検で売るならともかく、長ーく乗るなら「慣らし」ておくことをお勧めします。
How to 慣らし運転
ではその方法は?「買ってすぐ回転をムチャに上げない」「適正ギアでフツーに運転してればOK」。と
急に大雑把になったりするのですが。この先は諸説紛々。なので、ひとつの例としてご理解くださいませ。
一般的には、走行1,000kmまでは3,000rpmを上限に、いたわるような運転を
心がけ、500kmごとを目安に回転の上限を上げていく方法です。最初の
1,000kmが人により本により、2,000kmだったり3,000kmだったりしますが、
Copenはそもそも660cc・4気筒の高回転型エンジンですので、1,000km
あたりが適当ではないでしょうか。注意点としては、高速道で距離だけ
稼いでも効果が薄い
という点です。「慣らし」は機械の可動部分が擦れ合う
「頻度」に関係しますから、トップギア固定の状態で低回転域しか使わない
高速走行では十分な「慣らし」ができません。また慣らし運転の意義は
エンジンのほか、ミッションやサスペンション、ブレーキにも及びますから
単調な高速道クルーズより、起伏ありカーブあり、ゴー&ストップありの
一般道走行の方が、より狙いにかなうわけです。
各段階とも、低回転からそれぞれの上限まで広く使う運転がいいようです。
とはいえ、特に終盤の高回転域での走行は、ムリに行わなくても大丈夫。
レース用エンジンに仕立てるのでなければ、普通に1万kmも走行すれば
たいてい「慣らされる」ものだからです。くれぐれも安全運転第一で。
MT車の場合、注意すべきはギア鳴りです。シンクロメッシュをいたわって、
必要ならダブルクラッチも使いつつ、ガリガリとミッションを壊さないようシフト
操作を行います。クラッチペダルは一杯まで踏み込んでスパッと繋ぐ。
半クラッチは発進時のみとし、極力控えめに。そしてもうひとつ注意点としては
ノッキングを起こさないという点です。ノッキングとは発進時クラッチを繋ぐ時に
アクセルの踏み込みが足りない場合や、高速ギアのままゆっくり角を
曲がる時などに起こるもので、エンジンがカラカラと異音を発する現象です。
これはエンジンに大きなダメージを与え、最悪の場合、壊れてしまうことも
あります。これを避けるには、1速以外はつねに2,000~3,000rpmを維持し、
頻繁にシフト操作を行う運転方法で、これによりミッションの「慣らし」も同時に
行えます。もちろん最近のエンジンは電子制御によりノッキングが
起こりにくくなる工夫がされているでしょうが、理想的な運転技術を
身に付けるという意味で、実践されるとよいと思います。またこれらは
MT車の場合ですが、ATでシーケンシャルモードを使う場合も同様です。



AT車の場合
つねに最適なギアを選択してくれるATではノッキングの心配はいりません。
その他基本的なことは上と同じです。ただAT車で注意することは
キックダウンです。キックダウンとは走行中、強くアクセルペダルを 踏み込むと
4速→3速という風に自動的にシフトダウンするものです。特に追い越し時や
高速道の合流時、徐々にアクセルペダルを踏み込むようにしないと
意に反してこのキックダウンが起こり、結果、エンジン回転数を急激に上げて
しまうことがあります。また、逆に回転を上げて走行したいのに自動的に
シフトアップされてしまう場合。この場合には、シーケンシャルモードを
うまく使うか、あるいはシフトアップのタイミングを掴み、ギアが変わる
直前でアクセルペダルを少し緩めることで高回転を維持できます。


以上、Copenとの交際術「慣らし運転」の巻、ですが、私も新車を何台も乗り継いだ経験があるわけじゃなく。 あらましをざっと心に留められたうえで、担当のメカニックの方にお尋ねになるのが一番かと。
これからのYour Copenの主治医として親しくなれるきっかけにもなりますし。
この文章がもとで起こったトラブルに私、責任持てましぇん、とヘロヘロの弱腰、どうかお許しくださいませね。